CBDの特徴を店員に質問すると「眠れなかった人が眠れるようになりました」と答えます。
証明するものは何かありますかともう一つ質問すると「寝つきの悪かった私が眠れるようになりました」と店員自身の体験談を話します。
しかし、体験談による効果は科学的根拠になりません。
このようなとき、眠るためのセロトニンやメラトニンが増えるなど、CBDの動物実験を紹介すれば、購入者から信頼のある評価を受けます。
さらに欲をいえば、北コロラドメンタルヘルスセンターで行われた「不安や睡眠におけるCBDの症例研究」の臨床試験結果を紹介すれば、もっと科学的根拠にもとづいた説明ができます。
結果、CBDを販売する店員の体験談が活かされ、購入者との深い信頼関係が生まれます。つまりCBDの科学的根拠を説明できる店員が増えれば、CBDの製品価値が高くなります。
CBDの臨床試験は単独、比較試験で勝てるのか?
現在、CBDの効果を裏付けるために、世界中の研究者が科学的根拠にもとずく動物実験や臨床試験に力を注いでいます。
医療用大麻の患者用ガイドを執筆したレオナルド・レイナウは、「CBDが、驚くほど幅広い適応症のある正真正銘の薬である、ということを裏付ける科学的研究は増え続けており、もはやそれを無視することはできない」と、CBDの動物実験や臨床試験のことを評価しています。
ここでもう一つ研究レベルをあげるとしたら、臨床試験で二重盲検比較試験を実施することです。
例えば、睡眠であれば睡眠薬と比較するとか、不安であれば抗不安薬と比較するなど、いま使われている薬剤より優れていることを証明するのです。
そうすれば、CBDが医薬品の成分として各国で承認されます。日本では、保険治療として多くの疾患で使えるかもしれないのです。
比較試験がないから承認されない丸山ワクチン
1964年から癌の特効薬として研究がはじまった丸山ワクチンは、1981年に国の承認が取れずに幻の抗悪性腫瘍薬となりました。
いまでも丸山ワクチンは有料の治験薬として医療現場で使われていますが、厚生労働省の承認を得られていません。
丸山ワクチンの効能効果は、結核に罹った人が癌にかかりにくいという免疫の発想から誕生し、実際に効果があったとの報告もあります。
ところが丸山ワクチンは、開発者の希望で他の抗悪性腫瘍薬と比較しなかったので、本当の効果が証明できず40年も臨床試験を続けています。
効果は言葉より比較試験
CBDの動物実験や臨床試験は、睡眠や不安などの改善に期待がもてる証明となっています。
ところがCDBを販売する店員は、使用した人の経験談やうわさ話をするだけしか、購入者へ伝えることができません。
店員はCBDの論文やデータをしっかりと説明すれば、科学的根拠をもとにした購入者との信頼が生まれます。
もっと欲をいえば、臨床試験で比較試験をすれば、CBDが抗てんかん薬だけでなく、もっと身近な病気にも使えるようになります。
参考資料
・北コロラドメンタルヘルスセンター 「不安と睡眠におけるCBDの症例研究」
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6326553/
・臨床研究登録情報検索ポータルサイトの開発に関する研究 厚生労働科学特別研究事業
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/09/dl/s0921-5o.pdf
・丸山ワクチンとは
https://www.nms.ac.jp/sh/vaccine/vaccine/index.html
・「CBDのすべて」アイリーン・コニェツニー、ローレン・ウィルソン著