CBDを始めようと思っている方にとって、手軽に持ち運べて、すぐに使えるVAPEは気になる存在ではないでしょうか。
VAPEでの吸引摂取には液体状のCBDリキッドが必要ですが、そのCBDリキッドにはCBD以外にPGやVGといった成分が含まれています。
CBDの安全性についてはコラム上で繰り返しご紹介してきましたが、PGやVGは安全なのでしょうか?
本コラムではCBDリキッドに含まれる成分”VG”を基本から解説していきますので、CBDデビューの参考にしていただければと思います。
VGとは?
VG(ベジタブルグリセリン)とは、主にヤシの実などから抽出される植物性グリセリン成分のことです。
見た目は、粘り気のある無色無臭な液体で、舐めると若干甘みがあります。
保湿性や潤滑性に非常に優れているため、女性用化粧品に多く使用されています。
“グリセリン配合の化粧品”というと保湿性が高く、人気の商品です。
女性の方であれば知っているという方も多いのではないでしょうか。
以前コラムでもご紹介したPG(プロピレングリコール)は石油から化学合成された有機化合物であるのに対し、VGは植物由来の成分であるため、一般的にPGよりも安全性が高いと言われています。
VGの安全性は?
VGは甘味料や保存料として食品添加物に使われることがあります。
VGそのものに毒性はないとされていますが、沸点まで加熱することでアクロレインという有害物質に変化します。
このアクロレインは、不飽和アルデヒドの分子の中で最もサイズが小さいとされ、非常に反応性が高い毒性物質です。
環境省の資料によれば
非発がん影響については一般毒性及び生殖・発生毒性に関する知見が得られているが、発 がん性については十分な知見が得られず、ヒトに対する発がん性の有無については判断できない
とあります。
要するに”発がん性についてはアクロレインの影響ははっきりわかっていないが、中長期的に摂取することで肺気腫や気管支炎の危険性がある”ことが示唆されています。
VAPEからもアクロレインが発生する?
厚生労働省の資料によればVAPE等の加熱式タバコでからでも有害物質であるアクロレインが発生するとされています。
しかし、加熱式タバコでの吸入量は微量であるため、身体への影響に関してまだわからないということが現状です。
加熱式タバコやVAPEが日本に普及したのはここ数年のことです。
有害だから今すぐ吸うのを止めるべきとは!とは思いませんが、このようなリスクがあることは知っておく必要があるでしょう。
まとめ
以上が、VGについての詳細です。
まとめると以下になります。
- VG(ベジタブルグリセリン)とは植物性グリセリンのこと
- 潤滑性、保湿性に優れ、化粧品に多く含まれている
- VGそのものに毒性は低いが、加熱することにより有害物質アクロレインに変化
- 中長期的に使用することで呼吸器官に影響が出る可能性がある
- VAPEでもアクロレインは発生する
VGは、その毒性についてまだ不明確な部分が多いのが現状です。
アクロレインの影響について不安という方は、他の方法でCBDを摂取するように切り替えてみても良いかもしれません。
今後の研究に期待しましょう。