合成CBDってなに?天然のCBDとなにが違うの?

合成CBDというものが存在することは知っていますか?

普段CBDを使っているという方でも、「聞いたことがない」という人は多いのではないかと思います。

天然由来のCBDと比較した合成CBDにはどのようなメリットがあるのか?詳しく解説しますので、知識として頭の片隅においていただければと思います。

そもそもCBDとはどのようにして作られている?


CBD(カンナビジオール)とは、大麻成分から抽出される100種類以上の成分の一つで、吸うとハイになる精神活性作用や幻覚作用を伴わず、様々な精神疾患に効果があるとして注目されています。

ここまでは、ご存じの方も多いではないでしょうか。

そのCBDの抽出方法は主に下記2つとなります。

エタノールによる抽出

CBDオイルは水溶性で非常に水に溶けやすいという性質を持っています。

大麻をエタノールに浸すことにより、CBDオイルを抽出。

抽出したCBDオイルからエタノールのみを分解することによりCBDのみを取り出します。

この手法は、コストも少なく素早く大量に抽出することが出来る一方、分解しきれていないエタノールが残留する可能性があります。

超臨界CO2抽出

CBDに抽出媒体となる超臨界流体を加え、溶解度の差を利用して抽出する方法です。

こちらは低温による抽出が可能であるため、熱に弱いカンナビノイド成分を失うことなく抽出することが出来ます。

また、二酸化炭素により抽出する為、不純物が混じりにくく、高精度のCBDが抽出可能となります。

ただし、専門的な設備が必要となりコストが大きいことがデメリットです。

これら天然の大麻からCBDのみを抽出したものが、市場に出回っているCBD製品となります。

では、合成CBDとはいったいなんでしょうか。

合成CBDとは?


合成CBDとは、CBDの分子構造を元に作られた人工的なカンナビノイドの事です。

現在、医療現場では、アスピリンや生薬など化学合成された薬が複数存在しますが、CBDもカンナビノイド成分を分析した結果、合成による再現が可能だったというわけです。

この合成CBDが登場したことにより、CBDを抽出するために大麻植物を栽培する必要はなくなりました。

さらに、天然由来のCBDでは、大麻から抽出する際に有害成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が混在する危険性がありましたが、人工的に作られたCBDであればそのリスクはありません。

非常に安全で、効率的にCBDを作れることが合成CBDの最大のメリットだと言えるでしょう。

では、合成CBDは天然のものと全く同じ効果なのでしょうか?

合成と天然でどう違う?


化学合成されたCBDにTHCは含まれていません。

しかし”化学合成”というワードは嫌厭する方も多いのではないでしょうか。

確かに近年”オーガニック”や”ビーガン”などの食生活もブームとなっており、”天然由来”の方が安全で、変な副作用もないというイメージがありますね。

この合成CBD、実は天然由来のCBDと全く同じ効果であるというエビデンスは存在しません。

合成CBDに関する動物を使った研究によれば、天然のCBDと同じような抗炎症作用や高てんかん作用が確認された一方、カンナビノイド受容体への働きに違いがあったようなのです。

通常、天然由来のCBDは、CB1やCB2等のカンナビノイド受容体への親和性は低く、直接結合することはないといわれています。

しかし合成CBDはCB1やその他受容体にも作用したとされ天然のCBDよりもさらに身体の恒常性維持に効果がある可能性もあるのです。

現段階で、合成と天然の違いに関するエビデンスはないため安全性や効果は『ハッキリとわかっていない』というのが現状です。


合成CBDがあるということは、もちろん合成THCも存在します。

ご存じの通り、THC(テトラヒドロカンナビノール)は、使用者をハイにする精神活性作用や記憶障害、幻覚作用を引き起こす恐ろしい薬物です。

この合成THCの成分が危険ドラッグとして作られている例もあるため、注意が必要です。

脱法ドラッグと呼ばれていた、合成麻薬は法律で規制されている成分を抜け道として、有害な成分を非常に多く含んでいます。

THCとCBD、同じ大麻由来成分ですが、危険性は全く別物であると認識して下さい。

まとめ

以上が天然のCBDと合成CBDの比較です。まとめると以下になります。

  • 天然の大麻から抽出したCBDが一般的
  • 合成CBDはCBDの分子構造を元に作られた人工的なカンナビノイド
  • 天然と合成で、効果は全く同じではない
  • THCを含む合成薬物として出回る危険性もあるため注意が必要

化学合成されたものだから”怪しい””危険”だというイメージはありますが、一概にそうだとは言えません。

合成CBDは天然のCBDよりも安全だというエビデンスはありませんが、少なくとも天然のCBDと同様、精神疾患等に一定の効果があることは確認されています

今後、合成CBDの研究が進むにつれて良し悪しが明らかになりますが、安全性が高く、大量生産可能、さらに大麻から抽出する必要もないとなればCBD市場に非常に大きなインパクトを与えるものだと感じます。

最新情報をチェックしよう!